声明研究とPitchSheet Studio
アプリ「PitchSheet Studio」について説明します。
1 概要
本アプリ(android版とwebブラウザ版があります(後述))は、はじめ声明音声データの解析のために作成した(2026年2月頃)ツールです。カラオケのように、ピッチ曲線で、正確なHz数を時間経過に対応して表示することができます。例えば、声明実唱の音声データをアップロードして、それをピッチ曲線化することができます。


聴覚情報をもとにしたコミュニケーションでは、共有可能性が高くありません。練習の場面などでも、「それは〇〇の音」などと言われても分からないことが多いです。視覚情報に変換することにより、共有可能性が高くなります。自宅の練習などでは、ピッチ曲線を見ながらCD等の音声と同じように曲線が描かれているかを確認することで、確実な音程の習得が可能に思います。
リアルタイムで、マイクから拾った音声のピッチ曲線を表示するアプリには、TadaoYamaoka氏[1]の「Vocal Pitch Monitor」[2]など、多くのアプリがあり、個人の練習にはこれらのアプリで十分です。自分の声を聞かせて音を確認したり、マイクで声明CD音声を聞かせて、音を確認したりすることができます。
私の作成した「PitchSheet Studio」は、そこから研究用、教育用に機能を振り向けたものになります。具体的には、音声データをアップロードすれば、自動で一曲分全ての音声をピッチ曲線で描いた画像データに変換し、それをダウンロードできます(斯様な機能は他のツールやアプリに見当たりません)。譜面のように、横長で繋がった画像や、一定時間毎に分割したタイル状の画像などでダウンロードできます。これにより、レポートや論文、あるいは教育資料に、容易にピッチ曲線データの画像を添付することなどができ、あるいは、譜面上になった、ピッチ曲線譜面を五線譜などと見比べることができます。
従来の声明研究では、5音12律での音の指定で、「やや高い」とか「やや低い」などといった曖昧な表現が用いられたり、あるいは西洋五線譜で表現したとしても、やはり情報量は低いです。ピッチ曲線は、Hzの値により格段に厳密な分析が可能に思います。
「PitchSheet Studio」は、「Vocal Pitch Monitor」などの、リアルタイムでピッチ曲線を表示するアプリで不十分だった、研究資料としての利用可能性に手を伸ばすものであります。また、紙にコピーしやすいように、背景は白にしてあります。これも、論文やレポート、教育資料化を念頭においてのことです。
また、その付属として、ピッチ曲線図と音声データを対応させた動画も自動生成して、ダウンロードできるようにしました。これは感覚的にわかりやすいですし、また、その時間毎の小数点第一位までの詳細なHz数を表示することもしていますので、特定の時間の正確なHz数が知りたい時などにも利用できます。
脚注
[1] https://tadaoyamaoka.hatenablog.com/
[2]
android: https://play.google.com/store/apps/details?id=com.tadaoyamaoka.vocalpitchmonitor
ios: https://apps.apple.com/us/app/vocal-pitch-monitor/id842218231
PC: https://www.bluestacks.com/apps/music-audio/vocal-pitch-monitor-on-pc.html